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大阪市廃止と特別区設置の住民投票についての個人的な意見

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前置き

 

今回は1人の大阪市民として、住民投票について考えたことを文章として残したいと思います。他の人に見てほしいという気持ちもあるし、自分が2020年に考えていたこととして記録しておきたいという意味もあります。

つたない文章ですけど目を通してくれる方がいれば幸いです。

 

1、住民投票で問われるものは何なのか?

 

各種報道などでは「いわゆる大阪都構想の是非を問う住民投票」という伝え方をされがちですが、それはちょっと違うんじゃないかというように私は感じます。

 

今回の住民投票の議題は至ってシンプルです。大阪市をぶっ壊しますか?残しますか?というただそれだけです。

 

大阪市を廃止して特別区を設置することは維新が掲げている大阪都構想の一部であり、全部ではありません。

実際私は大阪都構想に概ね賛成ですが、大阪市の廃止には反対という立場です。

今回の投票が都構想という大きな概念に対するものであると勘違いされている方も多くいらっしゃるらしいのでそこがとても心配です。

 

大阪市を廃止することと大阪都構想がどう関係あるのかを整理しましょう。

 

2、大阪市を廃止するとどうなる

 

ここは事実だけを述べていきます。

住民サービス、経済成長がどうなるとかは正直現時点ではわからないことですし、今はとりあえず確実に起こることを考えましょう。

 

まず、当たり前ですが住所が変わります。これは役所だけでなく会社や個人も含めて混乱が起きるのは間違いないでしょう。

勘違いされがちですが大阪都という名前にはなりません。

 

また、特別区設置に伴って最初の経費が241億円、それ以降は1年あたり30億円の出費が増えます(これは賛成派が出している数字です)。それに加えて名刺を新しくするなど個人の出費も出てきます。

 

政令指定都市である大阪市が解体され、特別区に変わると自治体としての権限が小さくなってしまいます。消防や救急を管理できなくなり、財源も大きく減少します。

政令指定都市は日本で20個しかなく、大阪市はその中でも日本最大級であることは言うまでもありません。多くの権限を与えられる指定都市をわざわざ解体するのは普通に勿体無いです。

 

そして今から言うことがすごく大事なのですが、大阪市を一度廃止してしまうともう二度と大阪市に戻ることはできません。不可逆的な決定であるということは念頭におきましょう。

 

そこまでして賛成派が大阪市の廃止を訴えるのは二重行政を無くすためだとのことです。次は二重行政とは何なのか、どれくらいあるのかを見ていきましょう。

 

3、そもそも大阪都構想って何?

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大阪都構想大阪維新の会が掲げる看板政策で、One Osakaというキャッチフレーズとともに長い年月をかけて現在進行形で進められている改革です。

 

主な目的は二重行政の解消です。(首都機能を一部東京から持ってくるなどもありますけどここでは省略します)

 

大阪市立大学大阪府立大学を合併させて大阪公立大学(仮)にしようという動きも大阪都構想の一環と言えます。図書館も市立と府立の両方はいらないという話もあるそうです。

 

また、二重行政という言葉は財産や行政の仕組みが二重で保有されていることだけでなく、府と市の意見がまとまらず政策が進められない状態のことも指します。かつては橋下徹知事と平松邦夫市長でなかなか意見が合わないなんてこともありましたね。

 

二重行政の意味を踏まえた上で、私は二重行政を解消させるために大阪市の廃止は必要ないと考えています。

 

4、大阪都構想はもう成功している

 

大阪市を廃止する必要がないのはズバリ「メリットがない」からです。

 

言い方を変えると、二重行政というもの自体が現時点でほぼ解消されているからです。

 

行政などを分業したり一本化することで財源を増やそうという意味での二重行政解消については、この数年で吉村市長(今は府知事)と松井知事(今は市長)が取り組んできた政策のおかげでかなり成果が出ています。(具体的なお話は字数の都合で割愛)

松井市長も二重行政はもうないと報道陣に話したくらいです。

 

また、府と市が喧嘩する心配もありません。大阪において維新の人気は根強く、市長選も府知事選もしばらくは維新一強の体制が崩れることはないでしょう。多分ぼくも維新に投票します。市長と府知事で同じ志の人が選出されたら意見の食い違いもまあ起こらないでしょう。

 

そういう意味では、大阪都構想は既に成功しているとも言えます。そんな状況で最後の仕上げに大阪市をぶっ壊す意味はあるのでしょうか。

吉村さんと松井さんの努力を認めているからこそ、今更大阪市を潰す必要はないと思ってしまうのです。

 

私は吉村さんと松井さんなら大阪市をなくさなくても無駄を省いてくれることに期待したいという気持ちで反対に一票入れるつもりです。

 

最後に

 

大阪市民にとって一生に一度と言っても過言ではないくらい大きな決断が迫られています。一人一人が事実を知った上で熟考して投票した結果なら受け入れる覚悟ですが、投票の日までじっくり考えてほしいなと思っています。